排水トラブルと精神分析 タイトル画像

1、はじめに、

精神分析において、錯誤行為、事故・・予定外の事象、無意識的な行為、睡眠中にみた夢・・等が分析の対象となります。

今回、私が住んでいるマンションの排水トラブルから、精神分析的考察をしてみましたので報告します。

2015年平成27年01月31日

月刊 精神分析 編集部A

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2、排水トラブル

私が住んでいるマンションは平成元年に建設された。所謂、1989年、バブル経済真っ盛りに潤沢な資金を背景に、竹中工務店が施工したマンションである。

冬は暖かく、夏は涼しく、日当たりも良好、駅からも近く、投機目的で購入したわけでもないマンションは十二分にその役目を果たしてくれた。

だが、しかしである。さすがに築26も経つと、リビングのフローリングの痛みが目立ってきて、そろそろリノベーションやリホームを考えないといけない状態である。

特に面倒なのが排水のトラブルである。

ちょっと調べてみるとわかるのだがマンションの排水は基本的に汚水なので、汚水の匂いがあがってこない様にU字トラップ、S字トラップといわれる形をしていて、その構造はストレートでない事が当たり前なのである。

このSやU字にモノがつまると本当に厄介で、排水の流れが悪くなったり、汚物が戻ってくる可能性が出てくるので、気持ちよく用をたしたり、入浴や、洗顔、炊事ができなくなる。

もし、あなたの部屋のトイレが、洗い場が、キッチンがそんな事になったらどうします?
絶望的な気分になる筈です。

便意をもようしてから近くのコンビニに走りますか?ありえないでしょ?

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3、精神分析的排水メンテ

ここで、精神分析的視点から排水メンテを語ってみよう。私が生まれて初めて精神分析(セラピー)の話を聞いた時に感じた事を振り返りたいと思います。

人の精神(心)は意識の深層に無意識があって、人の言動に大きな影響を及ぼしている。更に、無意識とはコンプレックス(複合観念体)と呼ばれており、幼少の頃に体験した事で意識上に留めておく事に耐えられない事を意識の奥底深くに沈めたものである。

無意識はある切っ掛けで表象し、自分自身もどうしようもない不安感に苛まれたり、もっと酷い場合はパニック障害を起こしたりする。

無意識(コンプレックス)は解消する事ができる。その方法は、無意識を意識化する事である。意識化する方法は自分で自分を他者に語る事である。その方法としての対話療法(セラピー)が存在する。

・・・・・

私はシステムエンジニアとして汎用コンピューターやパソコンに関わる仕事を十数年してきたので、無意識と意識の関係は、コンピューターのOS(オペレーティングシステム)と、その上で動作するアプリケーションプラグラムの関係にそっくりだと思った。

OS(無意識)は普段は意識しないが、アプリケーション(アプリ:意識)が働く上で重要な役目を追っている事など。

もし、OSに不具合があったら当然、その上でアプリが正常に動く筈がない。

そして、OSを修正する作業が、精神分析の世界でいうところの対話療法(セラピー)なのだなと納得した。

排水管は普段、目にする事はないが、汚水を部屋の外に運び出す重要な役目をおっている。更に、排水の中に含まれる油汚れや皮脂、髪の毛が少しづつ付着する事によって徐々にその機能(排水)ができなくなる。まるで、無意識に苛まれるようにその機能が阻害されるし傍目には、どうして水の流れが悪くなったのかはわからないのである(ブラックボックス)。

コンピューターの世界でも中がどうなっているかわからない筐体をブラックボックスとよんでいた。

心の病の治療もコンピューターのプログラムの修正も排水管のメンテナンスもある意味、ブラックボックに対するアプローチという点では同一作業なのである。

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4、素人でも排水メンテナンスをやってみる

私のマンションで排水管があるのは以下。

1、様式トイレ
2、浴室
3、洗濯機排水
4、洗面台
5、キッチンの流し


今のところ、3の洗濯機に排水と5のキッチンの流しは何の問題もなかった。

1、洋式トイレは、一度、水の流れが悪くなった。ザーッと「大」の水を流しても一度トイレに水が溜まり、少しづつ水位が下がる状態となった。明らかに何かが詰まっている。この件は、トイレの用のラバーカップで対応しようとしたが何度やっても効果がなかったので、バズーカ式の詰まり対処用品を購入した。このバズーカ式の詰まり対処用品でスムーズに水がスムースに流れる様になった。TOTOのサイトをみてみると、大量のトイレットペーパーを流した時や、生理用品を流してしまって詰まった場合はラバーカップで対応できるが、ボールペンや携帯電話を誤って流してしまった場合は専門業者に作業してもらう様に勧める記述されていた。

2、浴室は、昔、熱帯魚を飼っていて水槽の掃除をする時に浴室に細かな砂を流してしまって水が流れなくなった時に業者を呼んで対応してもらった記憶がある。その時は空気圧を排水口からかけてもらって改善した記憶がある。その後、だんだん、排水の流れが悪くなって、浴槽のお湯を流す時に、排水の流れを緩くする事で対応している。浴室からの排水に関しては現在のところ色々な策を施したが思うような効果がでていない。

4、洗面台は明らかに以前より流れが悪くなっていて、近くのスーパーでパイプマンを購入して試してみたが、ほとんど効果がなかった。CMのイメージ映像の様に髪の毛が分解されて水がガバガバ流れ出す事を期待したのだが・・・。試しに1で活躍したバズーカ式の詰まり解消用品を試してみた。するとどうだろう、パイプの中からセメント状ものに絡まった髪の毛がでてきた。これが詰まりの原因だったのだ。

この髪の毛はなんだろう?私は深く考えた。そして思いついた。

私のマンションは数年間、業者を介して他人に貸していた事があった。正確に言えばある企業が借り上げて自社社員の寮として貸出していたのだ。私自身は洗面台で洗髪する習慣はないので詰まっていた髪の毛は私の毛髪ではない。・・・とすれば、わかったファンデーションだ女性がこの洗面台で洗髪し洗顔すれば当然、髪の毛も流れるし、ファンデーションの成分も洗面台のパイプを流れる。

ネットでファンデーションの成分を検索してみると、油性のものや水溶性のものビニールポリマーの一種である「カルボマー」と言われるものも配合されているとの事。いづれにしても、洗面台の流しのパイプの水の流れを阻害していたものは私の思いもよらぬものであったのだ。・・・まるで意識していない思わぬ出来事が無意識化しコンプレックスとして悪さをしているかの様に。^

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5、排水も心も平素のメンテが大切

子どもの頃から意識せず知らず知らずに心の奥底に押し込んできた無意識。ある縁に触れたり、意識が抑圧される環境で頭をもたげる無意識。・・・コンプレックス。もっと早くに対処したり治療していれば大事に至る事を避ける事ができたのにと。

排水トラブルも同様に、人が生活すれば必ず排水という事象は発生する筈。そして油分や油脂、髪の毛、異物が排水管や排水パイプに付着して、水の流れを悪くしたり、汚水が逆流する事となる。平素から少しづつ配管の付着物をとる様なメンテナンスをしていけば大事には至らない。

無意識も配管の内側の汚れも直接目に触れないので、しまったと思う時は対処に時間がかかる状況になってしまうのも同様。

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6、おわりに

今月の月刊 精神分析いかがでしたでしょうか?たまたま我が身に降りかかったマンションの排水トラブルと精神分析的コンプレックスの語りに共通点を見出してしまって、妙に興味深かったので今月のテーマに取り上げました。

2015年平成27年01月31日

月刊 精神分析編集部A

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7、Webマガジン月刊精神分析&分析家ネットワーク



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 精神分析(セラピー)を受け、インテグレーター(精神分析家)を目指し理論を学んだ人たちが、東北・関東・関西を中心に実際にインテグレーターとして活動しています。  夏には、那須で恒例の「分析サミット」が開かれ、症例報告・研究などの研修会も行っています。  私たちインテグレーターを紹介します。(敬称略)  メールに関して、☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパムメール対策)

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