File.016 謎の博多ラーメン 行列の精神分析的考察

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

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数年前から気になっていた謎のラーメン屋さんがあった。正確には「ラーメン屋」かどうかもわからない店構(みせがまえ)。普通のマンションの1階で開店直前(11時から12時頃?)までシャッターが閉じられていて、店の看板、のれん、提灯・・一切なし。知ってる人しか、そこがラーメン屋と認知する事ができない店・・私自身周辺の人からそういう噂話をきいているに過ぎなかった。

ただただ昼時が近づくと、大通りに面しているわけでもない通りの、あるマンションのシャッターの前に行列ができ始める。不思議な光景である。

某日、たまたま昼時に、謎のラーメン屋?の前を通りがかり、思い切って列に並んでみた。僕の前に並んでいる人は台湾からの観光客で、謎のラーメン店の紹介がされているスマホの画面をみせてくれた。「ほー既に謎は国際化しているのか」。

開店。入店して、お品書きの「普通のラーメン」700円を注文した。店内は普通のラーメン屋の風景。普通に清潔感を感じた。そんな大袈裟な感じではなく、ラジカセからはKBCラジオのナカジー(中島浩二)氏の語りが聴こえていた。壁の「スープにこだわったラーメンを提供する旨」の張り紙が目を引いた。

現在、デフレの世の中なのだがラーメンブーム以降、ジワジワ・・博多ラーメンの値段も上がってきていて、ちょっと何かトッピングすると簡単に千円超するラーメン店が増えてきた。一風堂や一蘭など。スタンダード店でも500円超が普通になってきているが、アンチの店もあって「膳」は280円。「博多ラーメン はかたや」は290円・・この辺が、小腹がすいた時にちょっと食べようか感覚のラーメン屋である。

さて、謎のラーメン屋で出てきたラーメン。店内の張り紙に従って「スープ」から。ほー濃厚です。それでいて雑味や臭みを感じない。・・と言う事は、豚骨を煮出す時にマメにアクを取り除いて作った手間をかけたスープって事です。何を隠そう、私自身ラーメンスープ作りの経験者ですのでその作業の大変さはよくわかります。これが北九州の「魁龍」のスープになると濃厚さの中にギリギリのクドさや臭さ味を感じます。

博多ラーメンのスープは豚骨スープ「白湯麺(パイタン)」にタレを加えて仕上げます。このタレには醤油や味醂(みりん)や旨味調味料が入っていて、ぼんやりした白湯麺の味を引き締めて店独自の味を作り上げるのですが・・・「謎のラーメン屋」のタレは塩分が多めで、小ライスが欲しくなります。今のご時世では炭水化物×炭水化物は敬遠されますので、もう少し塩分控えめがいいのでは?と思いました。まぁこの辺は個人の嗜好で好みの問題です。

私、現在は、基本的に炭水化物を避ける生活を送っているので、率先してラーメン&ライスを食べる事はないのですが、市井の人々の「欲望の根源」を探るために、謎のラーメン屋の列に並んでみました。

<ラーメンに纏わるちょっと気になる話題>

阿藤快(69歳)大動脈破裂胸腔内出血(2015年)俳優でグルメリポーター
武内伸(48歳)肝硬変(2008年)日本ラーメン協会副会長
佐野実(63歳)多機能不全(2014年)「支那そばや」創業者
北島秀一(51歳)胆管癌(2014年)ラーメン評論家

ネット検索すると上記の人々がラーメンの食べ過ぎで早死したと評されていますが、平均寿命に届かず亡くなった事とラーメンとの因果関係は明示できていません。ラーメンの栄養分は炭水化物と塩分と脂肪。過ぎたるは及ばざる如しで・・。また、博多ラーメンには、豚骨スープにコラーゲンが含まれているから美容に良いと言う話も、コラーゲン(タンパク質)経口摂取-アミノ酸に分解-タンパク質に再構築・・されるので、必ずしも「お肌」に良いと言えるのかどうか怪しいと言う論があるそうです。

<精神分析的語り>

かつて、日本経済がバブルであった時代。1988年。コピーライターの糸井重里氏が西武百貨店のコピーを考えた『ほしいものが、ほしいわ。』これこそ、人間の欲望の本質をとらえた名コピーと言える。

安いものが欲しい。ブランド品が欲しい。便利グッズが欲しい。・・どれも違う、私(主体)に欲しい理由はない。ただただ「欲しいものが欲しい」のだ。もう少し突っ込んだ説明をすると、精神分析の世界に「他者の欲望」と言う言葉がある。他人が何を欲しようと関係ない筈なのだが、精神分析の世界では欲望の本質は「他者の欲望を欲望す」と説く。

ちょっと考えてみて下さい。急に貴方の心中から湧き上がって来る欲望。その欲望の源泉を適切に説明できますか?「どうしても~したい」「どうしても~が欲しい」と欲望に支配された貴方はその欲望の意味を説明できますか?

東京では行列が出来る店が美味しいお店と認知されているらしい。並んでまでも食べたい状態になっている店が良いお店と言う事なのだろう。私の住む福岡では「かつれ」と言う方言があります。ひもじくて頭の中が食べ物の事で一杯で食欲に支配されている状態の事を指します。

飲食店に並んでいる人達に向かって「この、かつれが!」と卑しさを非難する様な使い方をします。行きつけの食堂が満席だったら「ごめん、おばちゃん、今日、別の店にいくけん」とさらりと別の店に向うのが博多っ子っで、並んでまでも食べるのは卑しいと言う文化なのでしょう。そもそも気が短い人達が多い土地柄でありますが。

よって、一風堂に列をなしているのはガイドブック片手のお上りさん。一蘭に列をなしているのは韓国人のツアーの人達と言う認識になります。博多でランチ難民が問題化したと言う話はきいた事がありません。

「他者の欲望を欲望す」に関してはまた別の回に取り上げます。

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このブログ記事について

このページは、hirofumiが2016年9月21日 00:04に書いたブログ記事です。

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