パソコン遠隔操作事件 片山祐輔 タイトル画像

1、はじめに

今回の月刊 精神分析はパソコン遠隔操作事件 片山祐輔(かたやまゆうすけ) をお送りします。

昨今、東京都議会でのヤジ問題(不適切発言)「早く結婚した方がいい」 「子どもを産めないのか」 「まずは自分が産めよ」と鈴木章浩都議(自民党会派を離党済)、使い込み県議の号泣会見(野々村竜太郎兵庫県議会)など「は?」と呆気にとられる報道がマスコミによってなされています。・・いい歳してなんでそんななの?と一瞬思うのですが・・・愚の骨頂の存在は無視しましょう。

そんな中、既にマスコミから忘れられようとしているのが、私の琴線(コンプレックス:複合観念体)に触れた・・片山祐輔被告が起こした「パソコン遠隔操作事件」を取り上げます。

パソコン遠隔操作事件

2012年(平成24年)の初夏から秋にかけて、日本において、犯人(片山祐輔被告)がインターネットの電子掲示板を介して、他者のパソコン(PC)を遠隔操作し、これを踏み台として襲撃や殺人などの犯罪予告を行ったサイバー犯罪事件。遠隔操作ウイルス事件(えんかくそうさウイルスじけん)とも呼ばれる。 遠隔操作には、WEBサイトの脆弱性や、犯人が自作したトロイの木馬(トロイプログラム)"iesys.exe"が使用された。なお、報道等では、事件で使用された悪意のあるプログラムをコンピューターウイルスと表現しているが、正確にはトロイプログラムである。これら悪意のあるプログラム等は総称してマルウェアと呼ばれる。


上記のビデオをみる限り、よくもまぁこんなにスラスラと大嘘をフラッシュをあびながら報道陣の前で語れるものだなと感心するのだが、弁護士の竹田真さん、足利事件控訴審弁護人の佐藤博史弁護士も見事に騙くらかされて赤っ恥、片山被告は記者会見場で擁護的な質問をしてた江川紹子さんに対してもお下劣メールを送信していたりと、一見誠実そうな片山被告の語りの裏側に寒気を感じる。

ネット上のトピックスで「なぜ、片山さんがあんな事件を起こすにいたったのか考えたい」と識者(ジャーナリスト)がコメントを残していましたが精神分析的視点で考えると片山祐輔(かたやまゆうすけ)さんと実父・丑田俊二(うしだしゅんじ)さんの関係性を考察せずにはいられません。更に、この事件色々な要素を含んでいますのでページの許す限り語ってまいります。

2014年 平成26年07月31日 月刊 精神分析 編集部A

感想のメールは lacan.fukuoka@gmail.com までお願いします。

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2、登場人物

片山祐輔
片山祐輔(かたやまゆうすけ)(1982年生まれ)は、PC遠隔操作ウイルス事件の被疑者である。旧姓は丑田(うしだ)。
1982年5月東京都生まれ 。
学習院中等科卒業。
学習院高等科卒業。
東京電機大学工学部中退(4年次)。
IT専門学校入学。
2005年在学中にインターネット掲示板への書き込みによる脅迫罪と名誉棄損罪で逮捕起訴。
2006年に1年6ヶ月の実刑判決を受けて服役。
2008年02月IT関連会社に就職。
2009年01月実父(丑田俊二)死去。
2012年12月病気を理由に休職(この年の夏から犯行を開始)。
退社時には既に犯行を重ねていた状態だったので、勤務先に迷惑がかからない様にとする配慮の退社だったのかもしれない。報道番組で元IT会社員と報道されたのはこの為。
パソコン遠隔操作事件当時30歳。
2013年02月10日合同捜査本部が片山祐輔容疑者を威力業務妨害容疑で逮捕。
2013年03月22日東京地検が片山容疑者を起訴。
2013年05月中旬IT関連会社を懲戒解雇。
2013年06月28日東京地検が片山被告を追起訴し、捜査終結。
2014年03月05日収容先の東京拘置所から約1年ぶりに保釈。
保釈保証金は1000万円。保釈会見(上記ビデオ参照)。
2014年05月20日保釈取り消し。
2014年05月23日保釈保証金1000万円の内600万円の没取が決定。片山祐輔起訴内容




















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丑田俊二
丑田俊二(うしだしゅんじ)
1950年島県会津若松市生まれ。
1973年に福島大学経済学部経営学科卒業。日本アイ・ビー・エム入社。営業現場・本社・開発製造部門でさまざまな技術者を経験、2003年より人事部でキャリア開発を担当、2005年7月より現職。ストラテジー&コンピテンシースキルズ&プロフェッション プロフェッショナル・コンピテンシー。「コンサルティングSEへの道-こうして高めるあなたの市場価値」(日刊工場工業新聞社)ほか著書多数。日本キャリアデザイン学会会員。技術士(情報工学)ushida@ip.ibm.com

国立福島大学経済学部を卒業後、日本IBMのエリート幹部社員で人事畑を歩んで役員一歩手前であった。数学「数学が思わず好きになってしまう本」・鉄道関連「鉄道趣味系サイト案内(ガイド)」の著作もある。
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佐藤博史(さとうひろし)
1948年生まれ。
刑事弁護の第一人者といわれる弁護士。
足利事件控訴審弁護人に選任され、短期間で控訴審弁護団を結成、控訴審以降で主任弁護人を務めた。足利事件の冤罪被害者・菅家利和氏を自宅に寝泊まりさせたという。
2013年に、パソコン遠隔操作事件の弁護も担当。

佐藤博史さんは一生懸命に「片山さんは無罪です」と熱弁するのだが、今となっては悲しい動画となっている。片山被告はこの様に100%無条件に信じて支持してくれる人を欲していたのではないか?本来それはこの世に誕生し精神的に発達・成長する過程において主に母子関係との間に生成されるものである。基礎的信頼関係(basic trust)。何かの事情で片山被告はこの部分が大きく欠落しているのではなかろうか?。いずれにしても、大の大人たちが片山被告一人に翻弄されている様は、家庭の中で家族が赤ちゃん中心に動いている様。言っては悪いが、片山被告は周りの人々が自分中心に動いている様が大変心地よかった筈だ。ただそれは片山被告が幼い時点で母親や家族から獲得しなければならなかった「万能感」と「健全な自我」である。

片山祐輔被告の名言「弁護人は騙せても、母だけは騙せなかった」。
佐藤弁護士曰く「我々がこれから読む本はITの本ではなくて、真理の本というか、インターネット時代の頭の構造というか・・・」
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竹田真(たけだしん)
片山祐輔被告の弁護士。
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江川紹子(えがわしょうこ)
1958年8月4日生まれ。
日本のジャーナリスト。
稲田大学政治経済学部卒業後の1982年(昭和57年)から1987年(昭和62年)まで神奈川新聞社で社会部記者として警察取材や連載企画などを担当。29歳で退社しフリーライターとなる。もともと有田芳生と同様、日本共産党の支持者だった。有田は共産党を離党し転向したが、江川は現在も共産党とはつかず離れずの良好な関係を保っている。但し、しんぶん赤旗日曜版インタビューでは「政権を取ってほしいとは思っていない」と語るなど、野党的立場としての期待を表明している。
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登張豊実近影

登張豊実(とばりとよみ)
精神分析家。ラカン精神科学研究所(滋賀県大津市)主宰。1958(S.33)年4月22日生まれ。
出身:滋賀県大津市。二女の母。
神戸親和女子大学児童教育学科(兵庫県神戸市)卒業。
会社勤務の後、結婚し専業主婦になる。
二女の子育てに悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、引きこもり不登校の子供を持つ母親を全力で支援している。
同研究所は「京都府ひきこもり支援情報ポータルサイト」の支援団体として登録。
メルマガ発行:子育てメールマガジン 育児法 引きこもり 家庭内暴力 非行 不登校
連絡先:lacan.msl@gmail.com

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編集部A(へんしゅうぶえー)
月刊精神分析(げっかんせいしんぶんせき)編集部員。
ラカン精神科学研究所福岡支所
1963(S.38)年3月12日生まれ
出身:福岡県福岡市。
コンピューター会社のシステムエンジニア。食品工場の生産管理業務に従事。
飲食店の経営、飲食店の営業職、旅客運送乗務員を経た後、月刊精神分析編集部。
連絡先:lacan.fukuoka@gmail.com

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3、片山祐輔被告の過去の逮捕歴

今回、事件を起こした片山祐輔被告には、以前にも逮捕歴(2005年23歳時)がある事が判明した。前回の事件当時の片山祐輔被告は実父と同じ丑田(かわらだ)姓を名乗っている。事件の内容は、今回と同様にインターネット上の掲示板への強迫的書き込みであった

2005年逮捕歴

●仙台南署 ネットに仙台の小4女児殺害予告 江東区の専門学校生を脅迫で逮捕 2005/10/20 仙台南署は20日までに、インターネットの掲示板に小学4年女子児童の殺害を 予告する書き込みをしたとして、脅迫の疑いで東京都江東区白河、専門学校生 丑田祐輔容疑者(23)を逮捕した。

●警視庁捜査1課 「2ちゃんねる」エイベックスの社員の殺害を予告する文章などを書き込んだとして、警視庁捜査1課は東京都江東区白河4、専門学校生丑田祐輔被告(23)(別の脅迫事件で起訴)を 強要未遂容疑で再逮捕。調べによると、丑田被告は同社の発売曲「恋のマイアヒ」の宣伝に使われたキャラクター「のまネコ」が、2ちゃんねる利用者が自由に使っているキャラクター「モナー」に似ていることに反発。9月30日未明、2ちゃんねるに「のまネコの使用を即日中止せよ。さもないと社員を刃物で殺害する」などと書き込み、のまネコの使用中止などを迫った疑い。調べに対し、丑田被告は「書き込みが盛り上がるのが楽しかった」などと供述しているという。丑田被告は9月中旬、2ちゃんねるに仙台市の小学4年の女児の殺害予告を書き込んだとして、宮城県警に10月19日、脅迫容疑で逮捕され、同罪で起訴されていた。(2005年11月22日18時42分 読売新聞)

この件では、父親(丑田俊二氏)が保釈金1,800万円を支払い釈放される。後に片山被告は一年半年の実刑判決を受ける。

今回、片山祐輔被告は全く関係ない他人を予め仕組んだサイトに誘導しトロイプログラムを仕込まれたフリーソフトをダウンロードさせ、トロイ(ウイルス)に感染させた。感染したパソコンを遠隔操作を行う事によって無関係の人を犯罪者に仕立て上げ、罪を着せ、警察の誤認逮捕(4名)を誘発させ、誤認逮捕した警察が更に自白をも強要・起訴や保護観察処分にした案件も発生した。片山祐輔被告の思惑通りに警察と検察はメンツを潰された。

片山祐輔被告は一度は実刑をくらったものの反省・改心せず、むしろ反社会性をバージョンアップさせ、他人を巻き込み巧妙かつ悪質化し悪意を増した犯行を繰り返したのである。精神分析的注釈を加えるならば片山祐輔被告の精神に内在したコンプレックス(複合観念体)は、被告の心の闇に巣くい・より深く潜伏したのである。

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4、裁判で明らかになった片山祐輔被告の「いじめのつらい過去」

いじめのつらい過去。裁判傍聴ライター「裁判官の言葉、届かなかったのか...」

片山被告が中学生時代に経験したいじめ

「いじめられていた」「殴られたり蹴られたり...」。

遠隔操作ウイルス事件で、威力業務妨害容疑で逮捕された片山祐輔は平成18年、脅迫罪などで実刑判決を受けたことがある。その公判では、片山が少年時代から経験したつらい過去の一端が明らかにされた。傍聴した裁判ライター、阿曽山大噴火さん(38)は、片山の更生を願う裁判官の姿を思い出すという。

「あの時の男か」。

阿曽山さんは片山逮捕を知り、かつて傍聴した裁判の記憶がよみがえった。当時の取材ノートには"生きづらさ"や"孤独"を抱えた姿が記録されていた。

法廷で証人となった母親は「中学に入ると学校での出来事を話さなくなり、表情もなくなった。逮捕後、初めていじめられていたことを明かされた」と証言。

片山も「殴られたり蹴られたり、のこぎりで頭を切られたりした」と話した。阿曽山さんは「心配させたくない気持ちもあったのだろうが、逮捕でいじめを知るなど親子のコミュニケーションは十分ではなかったようだ」と振り返る。

公判で片山は生きる苦しみを淡々と語った。起訴事実を認めた上で、

「大学でサークルに入ったが『空気が読めない。ノリが変』と言われ、友達ができなかった」

「自分は企業が求める人物像と違う。社会に必要ない人間だと感じ、むしゃくしゃしていた」

「ネットで注目されたかった」と打ち明けた。

そんな片山に対し、検察官は「人間関係を改善しようとする努力が足りない」などと厳しく批判。阿曽山さんは「検察官は一方的だった。片山は反抗的な態度こそ見せなかったが、検察への怒りが、今回の動機になった可能性がある」と推察する。

阿曽山さんの目には、裁判官は片山の更生を親身に願っているように映った。

「人付き合いが苦手なのは個性だ。できる仕事はある」

「世間に迷惑をかけない生き方をすべきだ」

「見栄を張る必要はない」。そう諭し続けたという。

1年半の懲役後、片山はIT会社に就職し、職場には友人もいたとされる。裁判官の言葉通り、更生は順調そうに見えたが、やはり同じ過ちを繰り返したのか。

「裁判になれば傍聴したい」という阿曽山さん。片山が真犯人であったのか、そうであれば何が本人を突き動かしたのかを見極めるつもりだ。

もし以上の記事・記述が本当なら、片山被告は学習院中等科時代からいじめにあって、自己評価を低くしてしまい、社会から承認されない自分(コンプレックス)を自分の心の奥深くに沈ませたに違いない。保釈された後に「真犯人が自分自身である」「自分はサイコパス」と告白した彼の性格(人格)形成に暗い影をおとした。

それにしても23歳で逮捕されて裁判で自身の養育史を語る事態に至って、実の母は初めて我が子が中学校でいじめられていた事実を知る事になったのである。これは何を意味しているかと言うと、片山祐輔被告の本当の姿を母親はみていなかったし、片山祐輔被告は本当の自分を実の母に晒す事ができなかったと言う事である。そして父:丑田俊二さんの前では立派な父の息子である丑田(旧姓)祐輔を演じ続けて来たのではないだろうか?そして、それは主体を奪われた丑田祐輔であり、決して本当の自分を生きた片山被告ではなかった。

あぁ片山被告は中学校時代からずっと自分自身を欺いて欺いて欺きぬいて生きて来たのだ。彼の心のペルソナ(仮面)はいかなるものだったのか?

そこに、秋葉原無差別殺傷事件の加害者:加藤智大死刑囚と同じ病理をみてしまうのである。

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5、事件の背景IBMと言う名の父

私、現在51歳の編集部Aが大学を卒業して最初に勤務したのが日本の汎用コンピューターメーカーの100%出資の子会社のソフトウェアハウスであった。1985年当時、バブル経済の絶頂に向かって上り調子の日本産業界は慢性的な人手不足であり、新卒の学生の青田買いが社会問題になっていた。ちなみに、リクルート事件(戦後最大の贈収賄事件)の発生は三年後の1988年で当時の企業の人材採用熱がうかがえる。

当時、企業に就職した人々は春には一人で二社も三社も内定をもらって卒論さえ提出すれば、楽しい新生活が待っているお気楽な夏休みを謳歌した筈だ。あれから30年・・・まさか自分たちが「人材の不良債権」などと揶揄される時代がやってくる事など夢想だにせずに。

まぁそれはさておいて、当時の汎用コンピューター業界は「巨人ガリバーIBM」を国産メーカー(富士通、NEC、日立、東芝)が迎え撃つ構図であった。

IBM産業スパイ事件(1982年)が発生したの私が入社する僅か3年前の出来事であった。

業界内の覇権はIBMが握っており、日本メーカーが如何に市場食い込んでいくか?という図式。入社した私達新入社員は三ヶ月間みっちり新人教育を受ける事となった。今どきの産業構造の中で新人諸君は即戦力しか採用されず、ろくに教育もされずに現場に放り出されるときく。当時私たちの新人教育の責任者のM部長代理が勧めた本が「ライフワークの見つけ方」著:井上富雄と言う本だ。M部長代理が「IBMの井上常務の本を読め」と言った紹介の件まで覚えている。当時の私は「へーライバル会社の役員が書いた本を新人に紹介するはOKなんだ」と意外に思った事が印象に残っている。

更に私が覚えているのは以下のM部長代理の指導である「IBMではThinkというスローガンが各員の机の上に常設してある。君たちも常に考える事を意識しなさい」と・・。このThinkが後に一世を風靡するIBMのノートパソコン「ThinkPad(シンクパッド)」のネーミングにつながった。ここでも私は「会社の幹部が他社のスローガンを引き合いにだすなんて、やっぱIBMってすごいんだな」と思ったのである。

映画「2001年宇宙の旅(1968年4月6日にアメリカで初公開・・今から50年前の映画)」で劇中に登場する史上最高の人工知能HAL(ハル)9000型コンピュータのネーミングも、アルファベットの並びのI・B・Mの一文字前をひろって(アナグラム変換)H・A・L→HALとしたのだと言う説が有力だ。

日本経済新聞社の雑誌で「日経IBMウォッチャー」はあっても「日経富士通ウォッチャー」はないし「日経NECウォッチャー」もない。

単純に汎用コンピューター業界でIBMの三文字は「範とすべき」企業の象徴だったのだ。

さて、話を「パソコン遠隔操作事件」に戻そう。事件の被告である片山祐輔さんの実父は丑田俊二氏(2009年1月死亡)。丑田さんはその日本IBMの人事部に勤務していたエリートエンジニアだったのだ。ネット上の情報では役員就任一歩手前であったと言う。

今回の事件の被告「片山祐輔」は、生まれた瞬間から優秀な「丑田俊二」と言う父と戦う事を宿命づけられたのである。

前述した様に、日本IBMの社員である実父:丑田俊二さんと、実の息子である片山祐輔さんの親子関係はいかなるものであったのだろうか?丑田俊二さんはアマチュア数学家として著書があったり鉄道マニアとしての著書も残していたり、知的で趣味も楽しんでおられたようで、ガチガチな官僚的な人物ではなかった様に感じられる。

ある人のブログからの引用。どうも丑田俊二さんの知人(小説家:鳴海風氏)が書かれているようだ。

鳴海風さんのブログ

 会社の某製作所長が、課長以上の昼食会で、最近読んだ本として『算聖伝』と『和算忠臣蔵』を紹介した、という情報が飛び込んできた。もう恐縮しまくりである。だって、課長以上常務まで百名を越す職制に紹介したというのだから。後日、お礼に行かねばならない。その日(というのは3日なのね)帰宅すると、献本の宅配便が届いていた。ときどきあることなので驚きはしないが、開けてびっくり玉手箱。中で、『円周率を計算した男』や『算聖伝』そして私のことを引用していたのである。本のタイトルは『数学が思わず好きになってしまう本』(中経出版 1200円税別)である。先月出版されたばかりの本である。著者は、丑田俊二さんといって、コンピューター・ソフトの世界的な企業に勤めておられる方である。サブタイトル「数学はゾクゾクするほど面白い人間ドラマだ」でも想像できるように、内容は数式のほとんど出てこない数学者と数学関連事項の紹介集である。とても読みやすい本で、一般の人が数学者や数学に抱いているイメージを、いい意味でひっくり返してくれる。だからといって、数学を得意になれとか、数学者を目指せなどと言っているのではない。数学の人間臭さを理解してほしいというのである。私も同感で、恋愛小説を書いている小説家と和算小説を書いている小説家は、決して別のモノではない。どちらも同じ人間を扱っているのである。この本で、私のことに触れているのは、随所に配置されたコラムのひとつである。「時代は和算物語」というタイトルで1ページ割いてくださっている。『円周率を計算した男』の中の関孝和の言葉や、『算聖伝』の中の磯村吉徳の言葉、さらに私が朝日新聞に登場したときのインタビュー記事まで引いて、共感したとおっしゃっている。確かに、丑田さんは現役のエンジニア(私など足元にも及ばない)であり、共通点があるからだろう。もったいないお言葉である。今年前半にいろいろな人との出会いを心がけたように、今取り組んでいる作品が一段落したら、ぜひお目にかかりたいと思う。

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6、エディプスコンプレックス

心理学や精神分析に興味を持った事のある人なら「エディプスコンプレックス」と言う言葉は聞いた事がある筈。

エディプスコンプレックス

精神発達論の中で男子が、同性の親である父を憎み、母に対して性的な思慕を抱く無意識の傾向。ギリシャ神話のオイディプスにちなみ、フロイトが精神分析学の用語としたもの・・・と説かれています。

男子の場合、思春期を迎えると性的に目覚め、父から一番身近な異性である母を奪いたいと言う欲動が発生するのと同時に、単なる力関係では父に敵わないので父からペニスを切り取られるかもしれないと言う不安(去勢不安)を抱くと言う心の動きの説明したもの。
日本のサブカルチャーから例をあげると、古いところでは「巨人の星(原作:梶原一騎、作画:川崎のぼる)」星一徹と星飛馬の「食うか食われるか」スポ根熱血父息子葛藤物語ですし、男子にとって「父」とはいずれそのポジション争いをする、宿命的位置に君臨するものなのです。いずれ組織の中で王位継承がなされる時がくる。

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7、父と息子の闘争

いつもの様に、エクセル(表計算シート)に父「丑田俊二」さんと息子「片山祐輔」被告の経歴を時系列に沿って打ち込んでみる。

片山祐輔被告は東京電機大学中退後、ITの専門学校に通い、IT関連会社に勤務していたという。片山祐輔被告の実父の丑田俊二さんは日本IBMの社員で2003年より人事部でキャリア開発を担当。キャリア的には役員一歩手前の人物であったとされる。二人の経歴をエクセル(表計算)に並べて打ち込んでみて何点か「ん?」と思う事象に遭遇した。

片山被告は二人兄弟の長男で弟がいる。弟は結婚して独立、既に家を離れている。片山さんが生まれたのは父:丑田俊二さんが32歳の時。日本IBMに入社して10年目。その後、丑田俊二さんは順調にキャリアを重ね53歳(2003年)で人事部へ移動るものの2年後(2005年)に人事部を離れている。普通、部を移動して次の移動までは3年位腰を据えるものなのだが・・調べてみるとこの年に息子である片山祐輔被告(2005年:ITの専門学校在学中)は最初の逮捕を経験し、翌年の2006年から一年半服役している(この時の保釈金1,800万円は丑田俊二が用立てた)。普通に考えて栄えある日本IBMの人事部に勤務しておられる方のご子息が刑務所で服役中と言うのはよろしくないという事で、左遷されたのではなかろうか?という憶測がなされるのだが・・なにしろ企業内の人事なので本当の事はわからない。

更に「ん?」と思うのは「丑田俊二」さんの死亡年齢である。2009年1月に死亡との報道があり、計算すると59歳。なんと60歳前に死亡されているのだ。日本男性の平均寿命が75歳と言われている中でこれはなんとも早死にと言わざるを得ない。死因は報道されていなのでなんとも言えないが・・・。この時、片山被告は27歳。パソコン遠隔事件を起こすのは、それから3年後の2012年、片山被告が30歳の時である。

父「丑田俊二」さんから見れば、大学は中退するは、世間を騒がせる事件を起こし刑務所に服役する息子を不甲斐なく情けなく思ったのだろうが、現実には保釈金1,800万円を用立てたり息子を見捨ててはなかったのである。しかしながら、刑務所に服役する長男の存在は日本IBMという範とされる企業組織の中での父の立場を危うくしたのは間違いない。59歳と言う若さで亡くなった実父は息子にどういう思いを持って旅立ったのだろうか?

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8、越すに越されぬ大井川

エクセル(表計算シート)に打ち込んだ片山被告の経歴を眺めてみると最初の躓(つまず)きは、学習院中等科での「いじめ」、学習院高等科を卒業、東京電機大学に入学・・・4年次に中退(2004年)。なぜ卒業を間近に控えた大学4年で中退をしなければならなかったのか?何があったのか?最初の事件を起こすのが2005年。実刑判決の後、服役が2006年。もしくは、22歳で大学を卒業するまでに転落に通じる何かの蓄積があったのか?やはり前述したように、中等科でのいじめを受け、そこから母親からみた「よいこ」、父親からみた「立派な息子」を演じ続けたのだろうか?

片山被告は、大学では友達が出来なかったと言う。

片山被告の詳しい養育史や父や母との関係性が詳しく報道されていないので憶測の域を出ない。

悪意にとれば、無事、東京電機大学を卒業する運びになっていれれば、当時、日本IBMの人事部に勤務していた父:丑田俊二さんのコネクションで日本IBMへ入社し、バラ色の正社員生活を謳歌できたかもしれないのに・・なぜ?

心理学には「モラトリアム」と言う言葉がある。

モロトリアム

学生など社会に出て一人前の人間となる事を猶予されている状態を指す。心理学者エリク・H・エリクソンによって心理学に導入された概念で、本来は、大人になるために必要で、社会的にも認められた猶予期間を指す。日本では、小此木啓吾の『モラトリアム人間の時代』(1978年(昭和53年))等の影響で、社会的に認められた期間を徒過したにもかかわらず猶予を求める状態を指して否定的意味で用いられることが多い。

片山被告が無意識に望んだのはモロトリアムの延長だったのであろうか?

ちなみにこの月刊 精神分析シリーズでもたびたび取り上げて来た「秋葉原無差別殺傷事件」が起きるのが2008年(平成20年)6月8日で時期的は同じような社会的背景をもっていたのかもしれない。

2007年に一年半の服役を終え出所、2009年に実父が死亡してから苗字を母方の片山に変更。丑田祐輔から片山祐輔に名前を変更し新しい自分として生まれ変わったつもりで頑張ろうとしたのではなかったのか?だがしかし、それから僅か三年後の2012年にパソコン遠隔操作事件を起こす事になる。

片山被告の力量では日本IBMのエリート社員として勤務する父にどうしても近づく事すらできなかたのか?他人から羨望の眼差しでみられる事もできずに、父を亡くしてからも「世間を騒がすサイコパス」としてしか注目を集める事でしか対抗できなかったのか?

かの日本IBM人事部に所属し、社員のキャリア開発を生業とした父:丑田俊二さんの実の息子(片山祐輔)は父と同様IT業界を活躍の舞台として選んだものの自身のキャリア開発どころか、卑劣な手段で他人を罪に陥れ、人様のキャリアを破壊し、警察や検察をはめると言った反社会的行動に走るに至った心の構造発達の過程と解析の方が、プログラムの解析より興味深い。

片山祐輔被告の場合、現在公判中であるが、より巧妙で悪質化・大規模した犯罪を繰り返しているので、当然、前回より重い刑が課せられる事になると思われる。しかしながら、片山祐輔被告の心に内在化したコンプレックス(複合観念帯)が書き換えられない限り、また同じことを繰り返す可能性が高いと言わざるを得ない。

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9、サイコパスとは?

結局、嘘がばれて「私が真犯人です」と白状した片山被告は自分の事をサイコパスだと評した。

サイコパス(Psychopath)

サイコパス(Psychopath)は異常心理学でいうところの反社会的人格の一種を意味する精神病質(サイコパシー)の通称であり、精神病質者を指す心理学用語。
良心の異常な欠如
他者に対する冷淡さや共感のなさ
慢性的に平然と嘘をつく
行動に対する責任が全く取れない
罪悪感が全く無い
過大な自尊心で自己中心的
口の達者さと表面的な魅力。

例として映画「悪の教典」から主人公:蓮実 聖司(はすみ せいじ)の設定を引用する。

蓮実 聖司(はすみ せいじ)

演:伊藤英明主人公。32歳。綽名は「ハスミン」。私立晨光学院町田高校で英語科兼生活指導部を担当する教師。文系クラスである2年4組の学級担任と、ESS(英会話部)の顧問も務める。女子生徒による親衛隊が出来るほどの絶大な人気を誇り、他の職員やPTAの間でも信頼が厚い。細面の容姿端麗で、英語が堪能。過去の経緯から格闘技やブレイクダンス、心理学にも精通している。七国山緑地の老朽化した平屋の日本家屋(借家)で一人暮らし。通勤にはダイハツ・ハイゼットを使っている。格闘技を含むスポーツもでき頭脳明晰だが、その正体は決定的に他者への共感能力に欠けたサイコパス(反社会性人格障害)で、自分にとっての邪魔者は人間、動物問わず躊躇せず簡単に殺害するサイコキラーである。上機嫌になると『三文オペラ』の主題歌「モリタート(殺人物語大道歌)」を口笛で吹く癖がある。

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10、片山被告「全部事実です」遠隔操作、公判で謝罪

2014/5/22 10:54 (2014/5/22 14:07更新)

パソコン遠隔操作事件で威力業務妨害罪などに問われ、保釈中に「真犯人」を装ったメールを送り再び収監されたIT関連会社元社員、片山祐輔被告(32)の公判が22日、東京地裁(大野勝則裁判長)で開かれた。片山被告は「全部事実です」と無罪主張から一転して起訴内容を認め、「申し訳ありませんでした」と謝罪した。

この日の公判で予定していた証人尋問は取りやめとなり、改めて片山被告の罪状認否を行った。

弁護側は無罪主張の冒頭陳述を撤回し、精神鑑定を求める方針。検察側は16日に片山被告が送ったメールについて新たな脅迫容疑やウイルス作成容疑などで捜査し、追起訴を検討する考えを示した。

片山被告は、他人のパソコンを遠隔操作して幼稚園襲撃や航空機爆破の予告メールを送ったなどとして、計10事件で威力業務妨害やハイジャック防止法違反、脅迫などの罪で起訴された。

検察側は、片山被告がウイルスに感染させた他人のパソコンを遠隔操作し、無差別襲撃の予告メールなどを送信したと主張。片山被告は一連の事件への関与を否定し、今年2月の初公判では「自分も何者かに遠隔操作された被害者。徹頭徹尾、事実無根」などと無罪を主張していた。

しかし、今月16日の公判中に報道機関などに届いた真犯人を名乗るメールが、片山被告の自作自演だったことが発覚。片山被告は弁護団に対し、一連の事件を自分の犯行と認めた。東京地裁は保釈を取り消し、片山被告は再び東京拘置所に勾留された。

公判では16人の証人が採用され、これまでに片山被告の元同僚ら12人の尋問を終えた

片山被告の目に涙

事務所で事件への関与を説明し終え、片山被告がスマートフォンの電源を入れると、母親からのメールが届いていた。「あなたが真犯人だったとしても受け入れる」。そんな文面を読み、片山被告が母親に電話をかけた。「悪かった、悪かった」。こう繰り返しながら、母親からのメールや電話の時だけ、片山被告は涙ぐんだという。

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11、片山の意見書(早期裁判の終了)

片山の意見書:※誤字もそのまま掲載

この機会に、私の現在の率直な心境を、裁判官・検察官の方に聞いていただきたいです。私が2月10日に自宅から拉致され、監禁され続ける生活が、すでに227日目になります。家族と会うこともできません。私は絶対、犯罪になど関わっていません。227日。無実の人間を拘束することを許せる日数ではありません。この失った時間を誰が返してくれるのでしょうか?

東京拘置所での毎日の暮らしは、「生活」とは言えません。1日の大半を部屋に閉じこめられ、ただ待たされているだけの毎日です。1ヶ月にたった1回のこの公判前整理手続も、あまり進展しているように思えません。1ヶ月、また次の1ヶ月、出口の見えないトンネルの中で前進すらしていない、そんな気分です。毎日が無為に過ぎていくこと、苦痛というより痛みそのものです。拷問と同じです。 健康上、必要な診察も、東京拘置所では満足に受けられません。歯科は申し込んで2ヶ月待たされました。また、私は斜視が進行中のため、半年に一度眼科で検査を受け、矯正用のプリズム入りメガネを処方してもらわないといけないのですが、東京拘置所の眼科では、そういった特別な検査はできないと言われました。 一体いつ「日常」に帰ることができるのか。父が死んでから4年、母と2人で生活してきました。その平穏な生活がこのような形で破壊されるなど想像もしていませんでした。現在私がいる立ち位置から見れば、これまでの平凡で平穏な生活が何より貴重で幸せなものだったのだと感じています。母は私の無実を信じてくれていて、帰りを待ってくれています。母のためにも、1日でも1秒でも早く帰りたい、帰らないといけないと、いつも強く思っています。 人生という観点から見ても、私は現在31才です。30代という時期、将来のために、キャリアを積み重ねなくてはなりません。その貴重な時間を、なぜ自分はこんなところで浪費させられているのか?という焦りでいっぱいです。 本当に、監禁された毎日が、ガマンできないレベルに達しています。 この裁判の争点は、「犯人性」の部分だということは、理解しています。雲取山や江ノ島に関する矛盾については、弁護人が主張してくれているとおりなので、ここでは触れません。私の使用したPCに、断片的ながらも何らかの痕跡があるとされていることについて、私から補足的にコメントしたいです。 まず、検察の証明予定事実には、全く覚えのない検索履歴や、ダウンロード・起動した覚えのないソフトウェアの記録について言及されています。それが1ヶ所1台のみのPCからではなく、私の職場、自宅から出ていて、またネットカフェからの通信記録もあるとのこと。片山が触ったPC複数がそう都合よく同じ犯人に利用されるわけがない、だから片山が犯人だ、というニュアンスが、検察主張からは読み取れます。 これについて、ひとつ心当たりがあります。私は、USBメモリによく使うポータブルアプリケーションをいくつも入れて持ち歩いていました。ポータブルアプリケーションとは、PCにインストールすることなく、USBメモリから起動できるソフトです。Webブラウザやメールソフト、圧縮解凍ソフト等です。自宅では複数のPCを使っていて、またネットカフェ等で使う際も、各ソフトの環境設定をそのまま使い回せるので重宝していました。職場ではUSBメモリの使用が禁止されているので、USBメモリの中身と同一のコピーを、オンラインストレージを利用するなどして職場PCに転送し、同様に使っていました。それら、よく使っていたポータブルアプリケーションの中のどれかがウイルス感染していたとしたら、複数のPCが感染してしまった可能性が高いです。iesysそのものなのか、もっと別のウイルスなのかは分かりませんが、遠隔操作および画面監視を受けていたのだと思います。私が雲取山や江ノ島に行こうとしていた、また行ったことを、犯人は把握できていたと思います。 私は無実です。無実である以上、証拠には、現時点で弁護人が指的してくれている部分以外にも、多数の矛盾が隠れているはずです。私は自分自身でそれら大量の証拠に全部目を通し、矛盾点を指的していきたいです。しかし囚われの身である現在、それは困難です。限られた面会時間に、フォークリフトでも無いと運べない量の証拠書類を全て打ち合わせすることは不可能に近いです。 保釈が認められ自由の身となれば、そういう積極的な活動をして無実を証明したいです。それをさせないために、「罪証隠滅の怖れが」などと理屈を付けて、保釈を妨害する検察に対しては強い怒りを感じます。隠滅できる証拠など無いということを検察も分かってはいるのでしょう。既存の証拠の矛盾を見つける活動まで、検察の論理では「罪証隠滅」と言うのでしょうか? 初公判が始まれば保釈を認めていただけると思っていますが、それでは遅いのです。争点整理が行われていて主張を固めなくてはならない現時点で自由に動けるようにならなければ、フェアな戦いができません。ここに来て「人質司法」という言葉の意味をよく理解できました。権力側が、無実を主張して戦おうとする人を鎖でしばりつけて一方的に殴り続けるのと同じ行為だと理解しました。 私のシンプルな今の願いは、早く解放されたい、家に帰りたい、日常に戻りたい、それだけです。 大野裁判長、北村裁判官、大西裁判官には、最終的には公正で完全な無罪判決を出していただけることを確信しています。どのような妨害があれど、私が無実である以上、無罪という決論に収束するものと確信しています。

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12、後輩からも呼び捨て...、PC遠隔操作片山被告 "心の闇"の原点とは

産経新聞 7月12日(土)18時45分配信

無罪主張から一転、「真犯人」を装ったメールが自作自演だったことが発覚し、起訴内容を認めたパソコン(PC)遠隔操作ウイルス事件の片山祐輔被告(32)。彼はなぜ、平然と嘘をつき、犯行を否認し続けたのか-。東京地裁での第11、12回公判には、片山被告によるPC遠隔操作で誤認逮捕されたり、犯行予告を受けて対応に追われたりした被害者4人が情状証人として出廷。被害の深刻さを訴える声を本人に直接聞かせた上で、被告人質問が行われた。それは、身勝手な犯行に及び、弁護人らもだまし続けた片山被告の"心の闇"を探る作業でもあった。(山田泰弘)

■誤認逮捕の男性「被告は反省していない」

7月9日に開かれた第12回公判では、大阪市に大量殺人予告メールを送信したとして平成24年に大阪府警に誤認逮捕された男性が証人として出廷。検察官が男性に誤認逮捕前後の心境などを尋ねた。

検察官「(逮捕前の事情聴取で)精神的負担があったということですが、どのような気持ちでしたか」

男性「全く身に覚えがなく、真犯人が誰かということを突き止めたかった。しかし、手口が分からず『どういうことなのか』という気持ちでずっといました」

検察官「逮捕されたときの心境は?」

男性「信じられない気持ちでした。(事情聴取の後に真犯人につながる情報を)何か警察がつかんでくれていると思っていたので、その落差でショックが大きかった」

「周りの人は信じてくれていましたが、その半面、PCに詳しい人が周りにいないかと、不本意ながら犯人捜しのようなことをせざるを得ない。人間関係を破壊しかねないと、そんな中で考えていました」

 男性はついたてで傍聴席からは見えない状態で証言。弁護側の席に座る片山被告からは、男性が見えるはずだが、自らがぬれぎぬを着せた相手の証言を無表情なままで聞いていた。

それまで、当時の心境などを冷静に振り返っていた男性は、検察官から片山被告の犯行をどう思うか問われると、「犯行予告それ自体が卑劣で、それを(他人に)なりすましてやることで、二重にたちが悪い」と語気を強めた。

さらに「逮捕後も無実の皮を被り、虚偽否認を続け、最後も言い訳できないから『やりました』ということで、反省の色が見られない。反省はしていないな、と思います」と指摘した。

■片山被告に求める刑は...

片山被告は、24年6~9月に行われた、小学校襲撃や日本航空機爆破など9件の犯行予告と、ウイルスを6人のPCに感染させたとするウイルス供用罪で起訴された。片山被告が起訴内容をすべて認めたことで、残った争点は量刑。航空機爆破を予告したハイジャック防止法違反罪(運航阻害)の法定刑の上限は懲役10年だが、襲撃予告の威力業務妨害罪などと併合されると、最長で懲役15年を課すことができる。

男性は量刑についても意見を述べた。

検察官「ほかにはどのようなことを被告人に言いたいですか」

男性「反省の有無は自分の問題としても、やってしまったことの責任はきっちり取っていただきたい。私の気持ちとしては、一生入っていてほしいが、それは難しそうなので、最大30年くらいは入っていて反省してほしい。複数の人の人生を変えているので、それぐらい当然だと思います」

それまで男性の証言に反応を示していなかった片山被告。しかし、想像を超える厳しい言葉だったのか、上半身を揺らし、動揺した表情を見せた。

■ネットには友達がいた

同日の被告人質問では、主任弁護人の佐藤博史弁護士が、片山被告の子供のころからの人格形成の経緯や、犯行に至った動機についての質問を重ねた。

佐藤弁護士「あなたを診察した医師によると、小中学校時代から学校に居場所がなく、高校も自分のいるところではないと感じた。大学も面白くなかった。ただ、ネットでは尊敬され、居場所を見付けたとありますが、そうですか」

片山被告「尊敬されたというか、ネットゲームでは友達がいました。現実には一人もいないのに...」

佐藤弁護士「ネットの人とは実際に会ったりしましたか」

片山被告「していないです」

佐藤弁護士「でも親しい友達だと思っていた?」

片山被告「はい」

佐藤弁護士は、片山被告の人格形成の過程へと質問を進めていった。

佐藤弁護士「中学ではいじめを受けたんですか」

片山被告「はい。入学式直後から暴力を受けたり、物を隠されたりしました」

佐藤弁護士「中学では水泳部でしたね」

片山被告「自分では頑張っていると思っていましたが、記録が伸びず、なぜか後輩から自分だけ呼び捨てにされていました」

佐藤弁護士「中学のころ、教師に言われたことで覚えているのは?」

片山被告「『お前、何考えているのか分からない』と。当時から、こういう時にはこのような表情をすればよい、というようなことが分からないと自分でも気付いていました」

■犯行動機は仕事のストレス?

片山被告は中学2、3年のころからゲームに熱中しだし、成績が下降。通っていたのは私立の中高一貫校で、高校には辛うじて内部進学したが、系列の大学には成績が足りず推薦入学できなかったという。

別の大学に進学したが、「やはりというか、孤立してしまい、楽しいものではなかった」「グループで課題をこなす講義で組む人が作れず、単位を取得できなかった」。

4年間通った後に中退し、IT技術を学ぶために専門学校に入り直したが、将来への希望は「あまり持ってはいなかった」などと、人間関係をうまく築くことができず、孤立を深めていった学生時代を振り返った。

片山被告は専門学校に通っていた17年に大手レコード会社社長らへの連続殺害予告事件で逮捕、起訴され、実刑判決を受けて服役した。しかし、人間関係を作れない悩みは、「(服役中に)人付き合いや処世術、友達を作る方法をかなり身に付け、改善できた」と回想した。

実際に出所後はIT関連会社への就職も果たしたが、仕事で嫌な思いをしたことについて問われると「いくつもある」と述べて、「事件を起こしたのは、ストレス解消の手段の一つだったかもしれない」と犯行の動機についても自ら分析した。

6月20日に開かれた第11回公判でも、爆破予告を受けた日航機の機長ら被害者2人が証人出廷し、片山被告は被害者と初めて対面。被害者の証人尋問後に行われた被告人質問で、片山被告は「被害者の声を聞いて、多くの人に迷惑をかけていたと再確認した」と述べた。

しかし、明確な謝罪の言葉はなく、「『真犯人』メールがばれなければ(良かった)という気持ちも捨てられず、(心が)揺れ動いている」とも話した。

弁護側は片山被告の責任を認めた上で、「精神的な問題が犯行に深く関係していた可能性がある」などとして、情状面の精神鑑定を地裁に請求。検察側は却下を求めている。次回以降の期日にも引き続き被告人質問が行われ、犯行動機や虚偽の否認を続けた心境などについて片山被告が話す予定だ。

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13、江川紹子氏を誹謗中傷した片山被告の「下劣メール」

2014年05月22日 08時00分

謝罪は受け入れられるのか? パソコン遠隔操作事件で威力業務妨害などの罪に問われ否認していた元IT会社社員の片山祐輔被告(32)が、ジャーナリスト江川紹子氏(55)に謝罪している。行方不明だった片山被告は20日に姿を現し、すべての犯行を認めた。とはいえなぜ江川氏に謝罪なのか。実は、片山被告は"自演"した16日の真犯人メールで、江川氏を下品な言葉で誹謗中傷していた。江川氏といえば、片山被告の主張を多く発信し擁護派と見られていたのに、だ。本紙は江川氏を直撃、胸中を聞いた。

20日午前、1人で東京地裁の会見場に現れた佐藤博史弁護士は「昨日、片山さんから電話があった。『先生、すいません。自分が犯人です。全部自分がやったんです』と。非常に驚いた」と完オチの瞬間を語った。

19日午前から音信不通になっていた片山被告は死に場所を求めて、都内の公園や高尾山を缶酎ハイ片手にさまよったという。ベルトやネクタイで首つりを試みたが、できなかった。また、ある駅のホーム下に入り込み、電車が来るタイミングで飛び込もうともしたと話している。

20日になり、佐藤氏と再び連絡を取り、弁護士事務所へ。その場で洗いざらい語った。これまで片山被告は無実を主張し、佐藤氏も弁護に奔走。公判は片山被告にとって悪くない流れになっていたのは間違いない。ところが、すべてがうそだった。

「片山さんは『申し訳ない』と言っていた。でも、裏切られたという否定的感情は湧きませんでした。『これからは国選弁護士でやる』とも言っていたが、『私はあなたを見捨てることはしない』と言った。弁護士をやっていれば、こういうことはありうることだ」(佐藤氏)

片山氏の謝罪は佐藤氏だけでなく、誤認逮捕された4人の冤罪被害者に対してもあった。さらに、佐藤氏は「江川さんにも非常に申し訳ないと言っていた。具体的な名前(が挙がったの)は江川さんだけだった」と明かす。江川氏はこの事件について情報発信を続けており、ネットでは擁護派の代表とされていた。それゆえの謝罪と思われる。また、16日の真犯人メールのタイトルに「江川紹子の閉経マンkにVXガス注射してポアする」(原文ママ)と記述。かなり下劣な表現で誹謗中傷していたのだ。

片山被告の謝罪をどう受け止めるのか。江川氏は「私に対しての謝罪は佐藤さんの気持ちもミックスされての表現で、彼自身がどう思っているのかは分かりません。なのでペンディングにしようかと。だって、私に対して悪いと思う必要はないから。メールのタイトルについては、失礼ですよ(笑い)。そこは謝ってもらわないと」としばらくは保留にするという。

というのも、片山被告の精神状態が問題になっているからだ。16日の真犯人メールについて、片山被告は同日夕の会見で「真犯人はサイコパスだ」と指摘。このことについて20日に「実は自分がサイコパスなんです。うそが平気でつける」と佐藤氏に話したという。

「これは私の想像ですが、彼は誰かに申し訳ないとか思う感受性が弱いのではないか。会見やインタビューのときも、彼が感情をあらわにすることはなかったですよね。感情を持つことが苦手なのかもしれない」と江川氏は指摘。

片山被告サイドの情報発信を多くしたのは「彼が犯人だというクロ情報ばっかり出ているから、彼らが言っていることもちゃんと出さないと世の中の情報のバランスが悪いのではないかと思いました。私は弁護士ではないので、彼が無実と叫んだことは一度もないし、あなたのことを信じてますとも言っていません」と必ずしも擁護ではなかったと説明。

江川氏は今後の片山被告についてこう話す。

「精神鑑定をしっかりやって、なんでこんなことをしたのかを源から明らかにしないといけない」

片山被告が江川氏に本心から謝罪する日は来るのか。

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14、片山祐輔被告「すべて自分の犯行」 「擁護派」は苦しい釈明

 

2014/5/20 20:12

片山祐輔被告(32)をかばっていた「擁護派」はどうするのか――。パソコン遠隔操作や「真犯人」メールもすべて自分がやったことだと片山被告が明かしたことで、ネット上でこんな批判の声が相次いでいる。
弁護士も連絡が取れず会見にも姿を見せなかった片山祐輔被告については、2014年5月20日朝になって急な展開を見せた。

佐藤博史弁護士は、「否定的な思いはない」

片山被告は自分が一連の事件の犯人だと認めたと、NHKなどが次々に報じ、弁護団と打ち合わせに入ったことも分かった。片山被告が河川敷に埋めたスマホから「真犯人」メールを送って証拠隠滅を図ったとして、東京地裁もこの日、保釈の取り消し決定をした。

報道によると、片山被告は、前日に姿を消してから、高尾山などで自殺しようとしたが死にきれなかったと言っているという。しかし、打ち合わせ後は笑顔で報道陣の前に姿を現し、東京地検がその後、片山被告の身柄を拘束した。

弁護団は、報道陣の取材に応じ、今後は起訴事実を全面的に認める考えを明らかにした。片山被告は、弁護団を解任し、国選弁護人で裁判に臨む意向だというが、弁護団としては、これまで片山被告に騙され続けたことになる。

これに対し、主任弁護人の佐藤博史弁護士は、被告が無実を訴える以上信じるのは当然だとし、「裏切られたという否定的な思いはないし、見捨てるつもりもない」と話した。また、「これで事実が明らかになったのは、悪いことではない」ともした。そして、えん罪だと思ってきたのは、検察が証拠を出さす、マスコミへのリークを繰り返していたからだと捜査側を批判していた。

ネット上ではこれまで、片山被告を「ゆうちゃん」と呼んで擁護する声もあり、メディアなどには、弁護側の言い分を熱心に紹介する向きもあった。片山被告が犯行を認めたことで、「擁護派は今後どう釈明するのか」といった厳しい指摘が出ている。

レイバーネット「擁護派と捉えられても当然」

「擁護派」とは断定できないが、ジャーナリストの江川紹子さんは、ブログなどでこれまで熱心に弁護側の主張を取り上げていた。ただ、江川さんは、オウム裁判などで多忙らしく、ツイッターでは2014年5月20日夕現在で、佐藤博史弁護士の発言を紹介するだけに留まっている。

また、音楽家でジャーナリストの八木啓代さんはブログなどで、河川敷で片山被告のスマホが見つかったと報じられた後も、片山被告がスマホを埋めたかどうかを疑問視する発言をしている。しかし、片山被告が犯行を認めた後のブログでは、片山被告の犯行は確定的で、これまでだまされていたことを一転して認めた。しかし、佐藤弁護士と同様に、検察がリークを繰り返していたことや取り調べの可視化に応じなかったことが、証拠がなくえん罪との印象を抱かせたと言っている。

片山被告は、16日にマスコミなどに送った「真犯人」メールで、テレ朝系「報道ステーション」や労働運動情報サイト「レイバーネット日本」で取り上げられたことを強調していた。

レイバーネットでは、14日に片山被告とのインタビュー動画を流しているが、片山被告は「真犯人」メールで、自分はネトウヨだと思っているとして、「あんな赤くて香ばしい、ハングルハチマキの人たちに祭り上げられているとは...本人も相当不本意だろうなーって」と揶揄していた。

レイバーネット日本の共同代表は、取材に対し、ネット上で擁護派とされたことについて、「えん罪の可能性があると動画で好意的に取り上げて言い分を紹介したので、そう捉えられても当然だと思っています」と話した。片山被告に揶揄されたことについては、「仲間ではなくあくまでもゲストであり、どういう考えなのかも分かりません。彼がそのように受け止めただけで、侮辱だなどとは思わないですね」と言う。ハチマキは、たまたましていただけだとした。

片山被告が犯行を認めたことには、「本人が認めており、スマホに証拠も残っていますので、犯行に疑問の余地はないと思っています。緻密さがありながら、まぬけなところもあり、今は、なぜあんな行動を取ったのだろうと、その異常な人格に関心があります」と話している。

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15、【週刊新潮】

父はIBMのエリート「学習院中等科」のイジメで歪んだ「なりすましメール男」の正体

現在勤務するIT関連会社(品川区)の社長は語る。「履歴書の応募動機に、父親がIT技術者で幼心にも素晴らしい仕事だと感じ、自分も将来その道に進みたかったと書いてありました。入社するときの彼の姓は丑田だったのですが、2年くらい経って、会社に片山姓になるという届け出を提出した。婿養子にでも入ったのかと聞くと、親戚との間で跡継ぎ問題があってどうのこうのとか言っていたような記憶があります」

実はちょうど、片山姓に変わった頃に、彼の父親が亡くなっている。日本IBMで働くエリートサラリーマンだった。日本IBMの元社員が振り返る。「丑田さんは福島大学を出て、SEとして採用されました。03年に人事部に異動になると、"プロフェショナル・コンピテンシー"という役職に就いた。特定の専門分野の第一人者が選ばれるポジションで、彼は部長待遇のエリート社員でした。さらに、本業以外でも、鉄道や数学関係の著書を出版するほど多彩だった。ところが、09年の1月、定年を目前にして急死してしますのです。糖尿病が悪化したと聞きました」

姓が変わってからも、片山はそれまでと同様に母親との生活を続け、2歳違いの弟の方が結婚して実家を離れている。

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16、おわりに

今号の月刊精神分析はいかがでしたでしょうか?

日本のIT業界で一流といわれる会社で他人のキャリア開発に尽力し、本まで出版していた方の実の息子が、こりゃまたITを舞台とした「パソコン遠隔操作事件」を起こし世間を騒がしてしまいという興味深い事件をテーマに取り上げました。

結局、良好な父息子関係、良好な母子関係がないと、子どもの精神はコンプレックス(複合観念体)を抱えたままで、ずっと問題を内在化していくのだなと思いました。

いつか何かの縁に触れて、引き金を引かれることで問題は表面化してくる・・・そんなメカニズムの存在を感じます。

ではまた来月お会いしましょう。

2014年 平成26年07月31日 月刊 精神分析 編集部A

感想のメールは lacan.fukuoka@gmail.com までお願いします。

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17、Webマガジン月刊精神分析&分析家ネットワーク



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 精神分析(セラピー)を受け、インテグレーター(精神分析家)を目指し理論を学んだ人たちが、東北・関東・関西を中心に実際にインテグレーターとして活動しています。  夏には、那須で恒例の「分析サミット」が開かれ、症例報告・研究などの研修会も行っています。  私たちインテグレーターを紹介します。(敬称略)  メールに関して、☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパムメール対策)

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